サービスホットライン

03-6276-3612

日本語 | 中文

法令・法規

Laws&Regulations

法令・法規

ホーム > 法令・法規

中華人民共和国刑事訴訟法(改正)(107条~177条)
来源:JETRO 发布日期:2013-01-01
第二編 事件の立件、捜査及び公訴の提起

第一章 事件の立件
第百七条 公安機関又は人民検察院は、犯罪事実又は被疑者を発見した場合、管轄に従って立件し、捜査しなければならない。

第百八条 犯罪事実又は被疑者を発見したいかなる単位及び個人も、公安機関、人民検察院又は人民法院に通報又は告発する権利と義務を有する。
2 被害者は、その人身又は財産的権利を侵害した犯罪事実乃至被疑者について、公安機関、人民検察院又は人民法院に通報又は告訴をする権利を有する。
3 公安機関、人民検察院又は人民法院は、通報、告訴及び告発については、これをすべて受理しなければならない。自己の管轄に属しない事件については、主管機関に移送して処理させるとともに、通報人、告訴人又は告発人に通知しなければならない。自己の管轄に属しない事件であっても、緊急 措置を取らなければならないものについては、まず緊急の措置を取り、その後主管機関に移送しなければならない。
4 犯人が公安機関、人民検察院又は人民法院に自首する場合については、前項の規定を適用する。

第百九条 通報、告訴又は告発は、書面又は口頭ですることができる。口頭による通報、告訴又は告発を受理した担当職員は、記録を作らなければならず、読み聞かせて誤りのないことを確かめた後、通報人、告訴人又は告発人が署名又は押印する。
2 告訴又は告発を受理した担当職員は、告訴人又は告発人に対して、誣告について負うべき法律上の責任を説明しなければならない。但し、事実を捏造し、証拠を偽造するものでなければ、告訴又は告発の事実に食違いがあり、甚しく誤った訴えであっても、誣告とは厳格に区別しなければならない。
3 公安機関、人民検察院又は人民法院は、通報人、告訴人、告発人及びその近親者の安全を保障しなければならない。通報人、告訴人又は告発人が、自己の氏名、及び通報、告訴又は告発の行為を公にすることを欲しない場合には、その機密を守らなければならない。

第百十条 人民法院、人民検察院又は公安機関は、通報、告訴、告発及び自首の資料について、管轄に従って、迅速に審査を行い、犯罪事実が存在し刑事責任を追及する必要があると認めた場合には、事件を立件しなければならない。犯罪事実が存在しないか又は犯罪事実が著しく軽微で、刑事責任を追及する必要がないと認めた場合には、事件を立件せず、立件しない理由を告訴人に通知する。告訴人は、不服があるときは、再議を申し立てることができる。

第百十一条 人民検察院が、公安機関は立件捜査すべき事件を立件捜査していないと認めて、又は被害者が公安機関は立件捜査すべき事件を立件捜査していないと認めて、人民検察院に申し出た場合、人民検察院は、公安機関に立件しない理由を説明するよう要求しなければならない。人民検察院は、公安機関の立件しない理由が成立不可能であると認めた場合、公安機関に立件するよう通知しなければならず、公安機関はその通知を受け取った後に立件しなければならない。

第百十二条 自訴事件については、被害者は直接人民法院に訴えを提起する権利を有する。被害者が死亡するか又は行為能力を喪失した場合には、被害者の法定代理人及び近親者は人民法院に訴えを提起する権利を持つ。人民法院は法により受理しなければならない。

第二章 捜査

第一節 一般規定

第百十三条 公安機関は、立件した刑事事件について捜査し、被疑者が有罪であるか無罪であるか、また、罪が軽いか重いかに関する証拠資料を収集し、取調べなければならない。現行犯又は重大な容疑者については、法により直ちに勾留することができる。逮捕の要件に当たる被疑者については、法により逮捕しなければならない。

第百十四条 公安機関は、捜査を経て、証拠によって犯罪事実を証明できる事件について予備審査を行い、収集して、取調べた証拠資料を確認しなければならない。

第百十五条 当事者又は弁護人、訴訟代理人、利害関係者は、司法機関及びその職員が次の各号に掲げるいずれかの事由がある場合、当該機関に対し、上訴又は告訴をする権利を持つ。
一 強制措置を受け法の定める期間が満了したものの、釈放、解除又は変更をしない場合。
二 保釈の保証金を返還すべきであるものの、返還しない場合。
三 事件と関わりのない財物について、封印、差押え、凍結の措置を講じた場合。
四 封印、差押え、凍結の措置を解除すべきであるものの、解除しない場合。
五 汚職、横領、私情にとらわれた不当分割、交換、規定の違反によって、封印、差押え、凍結された財物を使用した場合。
2 上訴又は告訴を受理する機関は、速やかに処理しなければならない。処理に対し不服がある場合には、同級の人民検察院に上訴することができる。人民検察院が直接受理した事件については、直近上級の人民検察院に上訴することができる。人民検察院は、上訴に対し、速やかに審査し、事実に属する場合には、関連機関に通知し、是正させなければならない。

第二節 被疑者の取調べ

第百十六条 被疑者の取調べは、人民検察院又は公安機関の捜査官が責任をもって行わなければならない。取調べに当たっては、捜査官は二人より少なくてはならない。
2 被疑者が留置場に送致され、拘禁された後、捜査官による当該者への取り調べは、留置場内で行われなければならない。

第百十七条 逮捕又は勾留の必要のない被疑者については、所在地の市又は県内の指定の場所に出頭を求めるか、又はその住所で取調べを行うことができる。但し、人民検察院又は公安機関の証明書を提示しなければならない。現場で発見された被疑者については、執務証明書の提示を経て、口頭による召喚を求めることができる。但し、取り調べ記録にこれを明記しなければならない。
2 召喚又は勾引の持続時間は、最長十二時間を超えてはならない。事件の情状が特別に重大で、複雑であり、勾留、逮捕措置を講じる必要がある召喚、勾引の持続時間は、最長二十四時間を超えてはならない。
3 連続的な召喚又は勾引の形式で被疑者を拘禁してはならない。被疑者を召喚又は勾引する場合、被疑者の飲食及び必要な休憩時間を保証しなければならない。

第百十八条 捜査官は、被疑者の取調べに当たって、まず被疑者の犯行の有無を取調べ、被疑者に有罪の情状についての陳述又は無罪についての弁解を行わせた後、質問をしなければならない。被疑者は、捜査官の質問に対して、ありのままに答えなければならない。但し、当該事件と関係のない質問に対しては、回答を拒否する権利を有する。
2 捜査官は、被疑者の取調べに当たって、被疑者に、ありのままに自らの犯行を供述する場合、寛大に処理される旨の法律規定を告知しなければならない。

第百十九条 聴覚障害、発話発声障害のある被疑者の取調べには、手話に通暁した者を加えるとともに、その状況を記録に明記しなければならない。

第百二十条 取調べ記録は、被疑者に誤りのないことを確かめさせなければならず、閲読能力のない者には、 読み聞かせなければならない。 記載に遺漏又は誤りがあった場合、被疑者は補充又は変更を申し立てることができる。被疑者は、記録に誤りがないことを許可した後、署名又は押印しなければならない。捜査官も記録に署名しなければならない。被疑者が供述を自ら筆記することを要請するときは、許諾しなければならない。必要なときは、捜査官も被疑者が自ら供述を筆記するよう求めることができる。

第百二十一条 捜査官は被疑者を取り調べる際に、取り調べの過程を録音又は録画することができる。無期懲役、死刑の判決が下される可能性のある事件又はその他の重大な犯罪事件については、取り調べの過程を録音又は録画しなければならない。
2 録音又は録画は全過程で行われなければならず、完全性を保たなければならない。

第三節 証人尋問

第百二十二条 捜査官による証人尋問は、現場で行うことができ、また証人の所属する単位の構内又は証人が指定した場所で行うことができる。必要なときには、証人に通知して人民検察院又は公安機関で証言させることもできる。現場で証人尋問を行う場合には、執務証明書を提示しなければならず、証人の所属する単位、住所又は証人が指定した場合で証人尋問を行う場合には、人民検察院又は公安機関の証明書を提示しなければならない。
2 証人尋問は個別に行わなければならない。

第百二十三条 証人を尋問する際には、証人は証拠、証言をありのままに提供しなければならないこと、及び意図的に偽証するか又は罪証を隠匿したとき負わなければならない法律上の責任を告知しなければならない。

第百二十四条 第百二十条の規定は、証人尋問にも適用する。

第百二十五条 被害者の尋問には、この節各条の規定を適用する。

第四節 検証及び身体検査

第百二十六条 捜査官は、犯罪に関係のある場所、物、身体又は死体について、検証又は検査を行わなければならない。必要なときは、専門知識を持つ者を指名派遣するか又は招聘して、捜査員の主宰の下に検証、身体検査を行うことができる。

第百二十七条 いかなる単位及び個人も、すべて犯罪現場を保全するとともに、直ちに公安機関に検証のための係員を派遣するよう通知する義務を負う。

第百二十八条 捜査官は、検証又は身体検査を行うときは、人民検察院又は公安機関の証明書を所持しなければならない。

第百二十九条 死因不明の死体について、 公安機関は解剖を決定する権利を持つとともに、死者の家族に現場に立ち会うことを通知する。

第百三十条 被害者又は被疑者の一定の特徴、傷害状況又は生理的状態を確認するため、その身体を検査することができ、指紋情報を採取し、血液、尿等の検体を採取することができる。
2 被疑者が身体検査を拒否した場合に、捜査官が必要と認めるときは、強制的に身体を検査することができる。
3 女子の身体検査は、女子職員又は医師が行わなければならない。

第百三十一条 検証及び身体検査の状況は記録にとどめ、検証又は身体検査に加わった者及び立会人が署名又は押印しなければならない。

第百三十二条 人民検察院は、事件の審査に当たって、公安機関の検証又は身体検査について、再検証又は再検査の必要を認めたときは、公安機関に再検証又は再検査を要求することができ、また検察官を派遣してそれに参加させることができる。

第百三十三条 事件の内容を明らかにするために、必要なときは、公安機関の責任者の許可を経て、捜査実験を行うことができる。
2 捜査実験の状況については、記録にとどめ、実験に参加した者が署名又は押印しなければならない。
3 捜査実験においては、危険を生じ、人格を侮辱し、又は風紀を害するおそれのある行為は、すべて禁止する。

第五節 捜索

第百三十四条 捜査官は、犯罪の証拠を収集し、犯人を検挙するため、犯人若しくは犯罪の証拠を蔵匿する可能性のある者又は被疑者の身体、物品、住居その他の関係ある場所について捜索をすることができる。

第百三十五条 いかなる単位及び個人も、人民検察院又は公安機関の要求に応じて、被疑者の有罪又は無罪を証明する物証、書証及び視聴覚資料等の証拠を提供する義務を負う。

第百三十六条 捜索を行うに当たっては、捜索を受ける者に対し、捜索状を提示しなければならない。
2 逮捕又は勾留を執行するに当たって、緊急な場合には、捜索状がなくても捜索を行うことができる。

第百三十七条 捜索においては、捜索を受ける者又はその家族、隣人若しくはその他の立会人を立ち会わせなければならない。
2 女子の身体の捜索は、女子職員が行わなければならない。

第百三十八条 捜索の状況は記録にとどめ、捜索員及び捜索を受ける者又はその家族、
隣人若しくはその他の立会人が署名又は押印しなければならない。捜索を受ける者又はその家族が逃亡中であるか、又は署名、押印を拒否した場合は、記録にその旨を記載しなければならない。

第六節 物証及び書証の封印、差押え

第百三十九条 捜査活動中に発見した被疑者の有罪又は無罪を証明する各種の財物及び文書は、封印、差押えなければならない。事件と関係のない財物及び文書は封印、差押えてはならない。
2 封印、差押えた財物及び文書については、適切に保管又は封緘しなければならず、 使用、交換又は破損してはならない。

第百四十条 封印、差押えとした財物及び文書については、現場において立会人及び封印、差押えられた財物及び文書の所有者が共同で十分に点検した上、その場において目録を二部作成し、捜査官、立会人及び所有者が署名又は押印し、一部を所有者に交付し、もう一部は審理の参考とするため記録に添付する。

第百四十一条 捜査官は、被疑者の郵便物又は電報を差し押さえる必要があると認めたときは、公安機関又は人民検察院の許可を経て、直ちに郵便電信機関に通知し、関係する郵便物又は電報を提出させ、差し押さえることができる。
2 差押えを継続する必要のない場合は、速やかに郵便電信機関に通知しなければならない。

第百四十二条 人民検察院又は公安機関は、犯罪捜査の必要に応じて、規定に従い、被疑者の預金、送金、債券、株券又は基金持分等の財産を照会し、凍結することができる。関係機関及び個人はこれに協力しなければならない。
2 被疑者の預金、送金、債券、株券又はファンド持分等の財産がすでに凍結されている場合は、重複して凍結してはならない。

第百四十三条 封印、差押えとした財物、文書、郵便物、電報又は凍結した預金、送金、債券、持株、ファンド持分等の財産について、調査の結果によって事件と関係のないことが明らかになったものは、三日以内に封印、差押え、凍結を解除し、返還しなければならない。

第七節 鑑定

第百四十四条 事件の内容を明らかにするため、事件に含まれる専門的な問題を解決する必要があるときは、専門知識を持つ者を選任・派遣し、又は招聘して、鑑定させなければならない。

第百四十五条 鑑定人は、鑑定した後、 鑑定意見を書面にし、署名しなければならない。
2 鑑定人は、故意に虚偽の鑑定を 行った場合、法律上の責任を負わなければならない。

第百四十六条 捜査機関は、証拠として用いる鑑定意見を被疑者及び被害者に告知しなければならない。被疑者又は被害者の申請があるときは、追加鑑定又は再鑑定をすることができる。

第百四十七条 被疑者に対する精神鑑定の期間は事件処理期間に算入しない。

第八節 技術的捜査措置

第百四十八条 公安機関は、立件後、国家の安全を脅かす犯罪、テロリストによる犯罪、暴力集団による犯罪、重大な薬物犯罪又はその他の社会に著しく危害を及ぼす犯罪事件について、厳密な許可手続きを経て、技術的捜査措置を講じることができる。
2 人民検察院は、立件後、重大な汚職、賄賂による犯罪事件及び職務上の権限をもって公民の人身上の権利を著しく侵害した重大な犯罪事件について、犯行を捜査する必要に基づき、厳密な許可手続きを経て、技術的捜査措置を講じ、規定により関係機関に委ねて、執行させることができる。
3 指名手配するか又は逮捕を許可、決定した逃亡中の被疑者又は被告人を追跡し捕捉するに当たって、許可を経て、追跡・捕捉に必要な技術的捜査措置を講じることができる。

第百四十九条 許可決定は犯行捜査の必要性に基づき、採用する技術的捜査措置の種類と適用対象を確定しなければならない。許可の決定は発行した日から三月以内において有効である。技術的捜査措置を継続する必要がない場合には、速やかに解除しなければならない。複雑で、疑義がある事件について、期間が満了しても技術的捜査措置を継続して講じる必要がある場合には、許可を経て、有効期間を延長することでき、1 回の延長につき三月を超えてはならない。

第百五十条 技術的捜査措置を講じるに当たって、許可された措置の種類、適用対象及び期間に厳づき厳格に執行しなければならない。
2 捜査官は技術的捜査措置を講じることによって知り得た国家機密、営業秘密及び個人のプライバシーに関わる情報について、機密を保持しなければならない。技術的捜査措置を講じることによって得られた事件と関係のない資料について、速やかに消去しなければならない。
3 公安機関は、法により技術的捜査措置を講じる場合、関係単位及び個人がこれに協力し、関連状況に関する機密を保持しなければならない。

第百五十一条 事件の内容を明らかにするため、必要に応じ、公安機関の責任者による決定を経て、関係者は、その身元を隠したまま捜査を実施することができる。但し、他人に罪を犯すよう誘惑してはならず、公共安全を脅かすおそれのある、又は重大な人身上の危険をもたらすおそれのある方法を採用してはならない。
薬物の交付等禁制品又は財物に関わる犯罪活動について、公安機関は犯罪捜査の必要性に基づき、規定により監視のもとで交付することができる。

第百五十二条 この節の規定により、捜査措置によって収集した資料は、刑事訴訟において証拠として利用することができる。証拠の利用は関係者の人身上の安全を脅かすおそれのある、 又はその他の重大な悪影響を引き起こすおそれのある場合、 関係者の身元、技術手段を明らかにしない保護措置を講じなければならず、必要のある場合、裁判官が法廷外で証拠を確認することができる。

第九節 指名手配

第百五十三条 公安機関は、逮捕すべき被疑者が逃走中の場合、効果的な措置を講じ、追跡し捕捉するため、指名手配令状を発付することができる。
2 各級公安機関は、管轄区域内において指名手配令状を発付することができる。管轄区域外においては、決定権を持つ上級機関に報告して発付を請求しなければならない。

第十節 捜査の終結

第百五十四条 被疑者逮捕後の捜査のための身柄拘束期間は、二月を超えてはならない。事件の内容が複雑で、期間内に捜査を終結しえない事件については、直近上級の人民検察院の許可を経て、一月延長することができる。

第百五十五条 特殊な原因で、比較的長い期間裁判に移すことができない特別重大で複雑な事件については、最高人民検察院は、全国人民代表大会常務委員会に審理延期の許可を請求する。

第百五十六条 次の各号に掲げる事件が、第百五十四条の規定の期限内に捜査を終結しえない場合には、省、自治区又は直轄市人民検察院の許可又は決定を経て、二月延長することができる。
一 交通が極めて不便で辺ぴな地区の重大で複雑な事件。
二 犯罪集団による重大な事件。
三 放浪中に犯罪を犯した重大で複雑な事件。
四 犯罪が広い範囲にわたり、証拠を収集することが困難な重大で複雑な事件。

第百五十七条 被疑者に対し懲役十年以上の刑に処する可能性があり、第百五十六の規定による延長期限内になお捜査を終結しえない場合には、省、自治区又は直轄市の人民検察院の許可又は決定を経て、さらに二月延長することができる。

第百五十八条 捜査期間において、被疑者にほかに重大な犯罪行為があることが判明した場合、第百五十四条の規定に従って、判明した日から捜査のための身柄拘束期間を改めて計算する。
2 被疑者が本当の氏名、住所を言わず、身元が不明であるときは、捜査のための身柄拘束期間は、その者の身元が明らかになった日から起算する。但し、その犯行に対する捜査、証拠収集を停止してはならない。犯罪事実が明らかで、証拠が確実で、十分である場合は、その者の自称する氏名で訴えを提起し、裁判することもできる。

第百五十九条 事件の捜査が終結する前に、弁護士である弁護人が請求する場合、捜査機関は弁護士である弁護人の意見を聴取し、記録にとどめなければならない。弁護士である弁護人が書面による意見を提出する場合には、記録に添付しなければならない。

第百六十条 公安機関は、捜査を終結した事件については、犯罪事実が明らかで、証拠が確実で、十分であるようにしなければならず、さらに、起訴意見書を作成して、事件の関係資料、証拠とともに同級の人民検察院に送致し、審査決定を求めなければならない。同時に、事件の移送状況を被疑者及びその弁護士である弁護人に告知する。

第百六十一条 捜査の過程において、被疑者の刑事責任を追及すべきでないことが判明したときは、事件の立件を取り消さなければならない。被疑者がすでに逮捕されているときは直ちに釈放し、釈放証明を発行するとともに、逮捕を許可した人民検察院に通知しなければならない。

第十一節 人民検察院が直接受理する事件の捜査

第百六十二条 人民検察院が直接受理する事件の捜査については、この章の規定を適用する。

第百六十三条 人民検察院が直接受理する事件の中に、第七十九条、第八十条第四号又は第五号の規定に該当する事情があり、被疑者を逮捕し、又は勾留する必要があるときは、人民検察院が決定し、公安機関がこれを執行する。

第百六十四条 人民検察院は、直接受理する事件について、勾留された者に対しては、勾留後二十四時間以内に取調べを行わなければならない。勾留が不当であると判明した場合は、速やかに釈放し、釈放証明を発行しなければならない。

第百六十五条 人民検察院は、直接受理する事件について被勾留者を逮捕する必要があると認めた場合は、十四日以内に決定しなければならない。特別な場合には、逮捕を決定する期間は一日乃至四日延長することができる。逮捕の必要のない場合には、速やかに釈放し、捜査を継続する必要があり、且つ保釈又は居住監視の要件に該当する場合には、法によって保釈又は居住監視を行うことができる。

第百六十六条 人民検察院は、捜査を終結した事件については、公訴の提起、不起訴又は事件取り消しの決定をしなければならない。

第三章 公訴の提起

第百六十七条 公訴を提起する必要のある事件は、すべて人民検察院が審査し、決定する。

第百六十八条 人民検察院は、事件の審査に当たって、次の各号に掲げる事項を明らかにしなければならない。
一 犯罪事実、情状が明らかであるかどうか、証拠が確実、十分であるかどうか、犯
罪の性質及び罪名の認定が正しいかどうか。
二 犯行及び他に刑事責任を追及すべき者の遺漏がないかどうか。
三 刑事責任を追及すべきでない場合かどうか。
四 附帯民事訴訟があるかどうか。
五 捜査活動が適法かどうか。

第百六十九条 人民検察院は、公安機関から送致された起訴事件について、一月以内に決定を下さなければならない。重大で、複雑な事件については半月延長することができる。
2 人民検察院により審査、起訴された事件の管轄が変更された場合は、変更された後の人民検察院が事件を受理した日から、起訴の期間を起算する。
第百七十条 人民検察院は、事件の審査に当たって被疑者を取調べなければならず、弁護人、 被害者及び訴訟代理人から意見を聴取し、 事件の記録にとどめなければならない。弁護人、被害者及び訴訟代理人が書面による意見を提出する場合には、事件の記録に添付しなければならない。

第百七十一条 人民検察院は、事件の審査に当たって、公安機関に公判のための必要な証拠資料の提供を要求することができる。第五十四条の規定する不法な方法で証拠を収集する可能性があると認めたときは、証拠の収集における適法性について説明するよう求めることができる。
2 人民検察院は、事件の審査に当たって、追加捜査の必要なものについては、公安機関に差戻して追加捜査をさせ、又は自ら捜査を行うことができる。
3 追加捜査の事件については、一月以内に追加捜査を終了しなければならない。追加捜査は二回を限度とする。追加捜査が終了して、人民検察院に送致したときは、人民検察院は審査、訴えの提起期間を改めて計算する。
4 二回に渡る追加捜査をした事件について、人民検察院は、証拠がなお不十分であり、起訴の要件に該当しないと認めるときは、不起訴の決定を行うことができる。

第百七十二条 人民検察院は、被疑者の犯罪事実が確認され、証拠が確実、十分であり、法により刑事責任を追及しなければならないと認めるときは、 起訴の決定を行い、裁判管轄の規定に従って、人民法院に公訴を提起しなければならず、事件の記録資料、証拠を人民法院に送致しなければならない。

第百七十三条 被疑者に犯罪事実がない、又は第十五条の規定する事由の一つがある場合は、人民検察院は不起訴の決定を行わなければならない。
2 犯罪の情状が軽く、刑法の規定により刑に処する必要のないもの又は刑を免除するものについては、人民検察院は不起訴の決定を行うことができる。
3 人民検察院は、不起訴を決定するとともに、捜査中に封印、差し押え、凍結とした財物に対する封印、差押え、凍結を解除しなければならない。不起訴とされた者に対して行政罰若しくは行政処分を課し、又は不法な所得を没収する必要があるときは、人民検察院は、検察意見を提出し、関係する主管機関に移し、処理させなければならない。関係する主管機関は、その処理の結果を速やかに人民検察院に通知しなければならない。

第百七十四条 不起訴の決定は、公示するとともに、不起訴決定書を不起訴とされた者及びその所属する単位に交付しなければならない。不起訴とされた者が拘禁されている場合は、直ちに釈放しなければならない。

第百七十五条 公安機関が送致した起訴事件に対し、人民検察院が不起訴を決定した場合は、不起訴決定書を公安機関に送達しなければならない。公安機関は、不起訴の決定が誤りであると認めた場合、再議を申請することができ、再議の意見が受け入れられない場合には、直近上級の人民検察院に再審査を求めることができる。

第百七十六条 被害者のある事件に対する不起訴の決定をするについては、人民検察院は、不起訴決定書を被害者に送達しなければならない。被害者が不服の場合、決定書を受け取った日から七日以内に、直近上級の人民検察院に上訴し、公訴を提起するよう請求することができる。 人民検察院は、 再審査の決定を被害者に告知しなければならない。人民検察院が不起訴の決定を維持する場合には、被害者は、人民法院に訴えを提起することができる。また、被害者は(直近上級の人民検察院への)上訴を経ず、直接人民法院に訴えを提起することもできる。人民法院が事件を受理した後、人民検察院は、事件に関する資料を人民法院に移送しなければならない。

第百七十七条 人民検察院が第百七十三条第二項の規定によって行った不起訴の決定に対し、不起訴とされた者が不服の場合には、決定書を受け取った日から七日以内に人民検察院に上訴することができる。人民検察院は、再審査の決定を行わなければならず、不起訴とされた者に告知するとともに、公安機関にその謄本を送達しなければならない。