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中華人民共和国刑事訴訟法(改正)(178条~247条)
来源:JETRO 发布日期:2013-01-01
第三編 裁判

第一章 裁判組織

第百七十八条 基層人民法院及び中級人民法院は、第一審事件の裁判に当たって、裁判官三名又は裁判官と人民陪審員との合計三名による合議体を構成して裁判しなければならない。但し、基層人民法院が簡易手続を適用する事件については、裁判官一名が単独で裁判することができる。
2 高級人民法院及び最高人民法院は、第一審事件の裁判に当たって、裁判官三名乃至七名で、又は裁判官と人民陪審員との合計三名乃至七名による合議体を構成して裁判しなければならない。
3 人民法院で職務を執行する人民陪審員は、裁判官と同等の権利を持つ。
4 人民法院は、上訴及び抗訴事件の裁判においては、裁判官三名乃至五名による合議体を構成して裁判する。
5 合議体の構成員の人数は、奇数でなければならない。
6 合議体は、院長または廷長が裁判官一名を指定して裁判長とする。院長又は廷長が事件の裁判に加わるときは、自ら裁判長となる。

第百七十九条 合議体が行う評議において意見が分かれた場合は、多数者の意見で決定しなければならない。但し、少数者の意見は記録にとどめておかなければならない。評議の記録には、合議体の構成員が署名する。

第百八十条 合議体は、開廷し、審理し、且つ評議してから、判決を言い渡さなければならない。疑義があり、複雑で、重大な事件について、合議体が決定を行うことが困難であると認めた場合は、 合議体は事件を院長に送付して、 裁判委員会が討議し決定する。合議体は、裁判委員会の決定を執行しなければならない。

第二章 第一審手続

第一節 公訴事件

第百八十一条 人民法院は、公訴が提起された事件を審査した後、起訴状に明らかな犯罪事実の記載がある場合には、開廷し、裁判を行うを決定しなければならない。

第百八十二条 人民法院は、開廷し、裁判を行うことを決定した後、合議体の構成員の人数を確定し、人民検察院の起訴状の謄本を遅くとも開廷の十日前までに被告人及び弁護人に送達しなれければならない。
2 開廷の前に、裁判官は公訴人、当事者、弁護人、訴訟代理人を招請し、忌避、出廷する証人の名簿、不法証拠の排除等裁判と関わりのある問題について、状況を把握し、意見を聴取することができる。
3 人民法院は、開廷の期日を確定した後、開廷の期日及び場所を人民検察院に通知しなければならず、当事者を召喚し、弁護人、訴訟代理人、証人、鑑定人、及び通訳者又は翻訳者に通知する。召喚状及び通知書は遅くとも開廷の三日前までに送達する。公開裁判の事件は、開廷の三日前までに、あらかじめ事件名、被告人の氏名、開廷の期日及び場所を公示する。
4 前項の活動状況は、記録にとどめ、 裁判官及び書記員が署名しなければならない。

第百八十三条 人民法院の第一審事件の裁判は、 公開して行わなければならない。 但し、国家機密又は個人のプライバシーに関わる事件は、審理を公開しない。営業秘密に関わる事件については、当事者が審理を公開しないことを申し立てる場合、審理を公開しないようにすることができる。
2 審理を公開しない事件については、 法廷で審理を公開しない理由を表明しなければならない。

第百八十四条 人民法院が公訴事件を審理するときは、人民検察院は、担当者を法廷に出席させ、公訴を支持させなければならない。

第百八十五条 裁判長は、開廷に際し、当事者が出頭したか否かを確認し、事件名を宣言する。また、合議体の構成員、書記員、公訴人、弁護人、訴訟代理人,鑑定人及び翻訳者の名簿を読み上げ、当事者が合議体の構成員、書記員、公訴人、鑑定人及び通訳者又は翻訳者に対し忌避を請求する権利を持つことを告知し、さらに被告人が弁護の権利を持つことを告知する。

第百八十六条 公訴人が法廷において起訴状を朗読した後、被告人及び被害者は、起訴状に記載した犯罪事実について陳述することができる。また、公訴人は、被告人を尋問することができる。
2 被害者、 附帯民事訴訟の原告及びその弁護人又は訴訟代理人は、 裁判長の許可を得て、被告人に質問することができる。
3 裁判官は、被告人を尋問することができる。

第百八十七条 公訴人、当事者又は弁護人、訴訟代理人が証人の証言に異議があり、且つ証人の証言が事件の犯罪認定及び刑の量定に重大な影響を及ぼし、人民法院は、証人が出廷し、証言する必要があると認める場合には、証人は出廷して、証言しなければならない。
2 人民警察で職務を執行する際に目撃した犯罪の状況について、証人として出廷し、証言するときは、前項の規定を適用する。
3 公訴人、当事者又は弁護人、訴訟代理人が鑑定意見に対して異議があり、人民法院が鑑定人の出廷が必要であると認めた場合、鑑定人は出廷して証言しなければならない。人民法院の通知を経て、鑑定人が出廷、証言を拒んだ場合、鑑定意見を事件確定のための根拠としてはならない。

第百八十八条 人民法院の通知を経て、証人が正当な理由なくして、出廷して証言しない場合には、人民法院は当該者が出頭するよう強いることができる。但し、被告人の配偶者、父母、子女を除く。
2 証人が正当な理由なくして出廷を拒否し、又は出廷しても証言を拒む場合には、訓戒を与える。情状が重い場合には、院長の許可を経て、十日以下の勾留に処する。処罰を受けた者は、勾留決定に不服がある場合には、直近上級の人民法院に再議を申し立てることができる。再議の期間中、執行は停止されない。

第百八十九条 裁判官は、証人が立証するに当たって、証言をありのままに提供しなければならないこと、及び意図的に偽証するか又は罪証を隠匿した場合に、負わなければならない法律上の責任を告げなければならない。公訴人、当事者又はその弁護人若しくは訴訟代理人は、裁判長の許可を経て、証人、鑑定人に質問することができる。裁判長は質問の内容が事件と無関係であると認めたときは、制止しなければならない。
2 裁判官は、証人及び鑑定人を尋問することができる。

第百九十条 公訴人及び弁護人は、法廷で物証を示して、当事者に弁別させなければならず、出頭していない証人の証言記録、鑑定人の鑑定意見、検証記録その他の証拠となる書類は、法廷において朗読しなければならない。裁判官は、公訴人、当事者、弁護人及び訴訟代理人の意見を聴取しなければならない。

第百九十一条 合議体は、法廷審理の過程において証拠に対して疑問がある場合、証拠に対する調査、確認を行うため休廷を宣言することができる。
2 人民法院は、証拠を調査し、確認する際、検証、身体検査、封印、差押え、鑑定、 (預金又は送金の)調査及び凍結をすることができる。

第百九十二条 法廷審理の過程において、当事者と弁護人、訴訟代理人は新たな証人に出頭するよう通知すること、新たな物証を取り調べること、鑑定又は現場検証を改めて行うことを申し立てる権利を有する。
2 公訴人、当事者及び弁護人、訴訟代理人は、法廷に対し、専門知識を持つ者に出廷を通知し、鑑定人が提出した鑑定意見に意見を提出させるよう申し立てることができる。
3 法廷は、上述の申立てについて、採用するか否かの決定を下さなければならない。
4 第二項に規定する専門知識を持つ者が出廷するときは、鑑定人に関わる規定を適用する。

第百九十三条 法廷の審理における犯罪の認定及び刑の量定に関わる事実、証拠については、調査、弁論をしなければならない。
2 公訴人、当事者、弁護人及び訴訟代理人は、裁判長の許可を得て、証拠及び事件の事情について意見を表明することができ、さらに相互の弁論を行うことができる。
3 裁判長が弁論終結を言渡した後、被告人は最後に陳述する権利を持つ。

第百九十四条 裁判長は、法廷での裁判の過程において、訴訟参加者又は傍聴人が法廷の秩序に違反した場合には、 警告して制止しなければならない。 制止を無視した場合は、強制的に退廷させることができ、情状が重い場合は、千元以下の過料又は十五日以下の監置に処することができる。過料及び監置は、院長の許可を得なければならない。処罰された者が過料又は監置の決定を不服とする場合には、直近上級の人民法院に再議を申請することができる。再議の期間中、執行は停止されない。
2 法廷において騒ぎ、又は法廷を攻撃し、司法に関わる職員を侮辱し、誹謗し、脅迫し、又は殴打し、法廷の秩序を著しく乱し、犯罪を構成する者に対し、法により刑事責任を追及する。

第百九十五条 被告人が最後に陳述した後、裁判長が休廷を宣し、合議体は、評議を行い、明らかとなった事実、証拠及び関係する法律の規定に基づいて、それぞれ、次の各号に掲げる判決をする。
一 事件の事実が明らかであり、証拠が確実、十分で、法律に基づいて被告人が有罪であると認めたものについては、有罪の判決をしなければならない。
二 法律に基づいて、被告人が無罪であると認めたものについては、無罪の判決をしなければならない。
三 証拠が不十分で被告人が有罪であると認めることができないものについては、証拠が不十分で、公訴の犯罪が成立しえないという無罪の判決をしなければならない。

第百九十六条 判決の宣告は、すべて公開して行う。
2 法廷で判決を宣告した場合は、五日以内に判決書を当事者及び公訴を提起した人民検察院に送達しなければならない。期日を定めて判決を宣告する場合は、宣告後直ちに判決書を当事者及び公訴を提起した人民検察院に送達しなければならない。判決書は、弁護人、訴訟代理人に同時に送達しなければならない。

第百九十七条 判決書には、裁判官及び書記員が署名するとともに、上訴の期間及び抗告の法院を明記しなければならない。

第百九十八条 法廷での裁判の過程において、次の各号に掲げる事由のいずれかが発生し、裁判の進行に影響するときは審理を延期することができる。
一 新たな証人に出頭を通知し、新たな物証を取調べ、又は再鑑定若しくは再検証を行うことが必要なとき。
二 検察官が、公訴を提起した事件について追加捜査が必要なことを発見し、その旨の意見を提出したとき。
三 忌避が請求されたため裁判が進められないとき。

第百九十九条 第百九十八条第二号の規定により審理を延期する事件については、人民検察院は一月以内に追加捜査を終結しなければならない。

第二百条 裁判の過程において、次の各号に掲げる事由のいずれかによって、事件が長期間、審理を継続することができない場合、審理を中止することができる。
一 被告人が重病のため出廷できないとき。
二 被告人が逃亡したとき。
三 自訴人が重病のため出廷できず、訴訟代理人の出廷を依頼しないとき。
四 不可抗力事由によるとき。
2 審理を中止する事由が消滅した後、審理を回復しなければならない。審理の中止期間は審理期間に算入しない。

第二百一条 法廷でのすべての裁判活動は、書記員が記録し、裁判長の審査、閲覧を経た後、裁判長及び書記員が署名しなければならない。
2 法廷記録における証人の証言部分は、法廷で朗読するか又は証人に交付して閲覧させなければならない。証人は、誤りのないことを確かめた後、署名又は押印しなければならない。
3 法廷記録は、当事者に交付して閲覧させるか又は当事者に対して読み聞かせなければならない。当事者は、記録に漏れ又は誤りを認めた場合、補充又は変更を請求することができる。当事者は、誤りのないことを確かめた後、署名又は押印しなければならない。

第二百二条 人民法院は、公訴事件を審理するに当たって、受理後二月以内に判決を宣告しなければならず、遅くとも三月を超えてはならない。死刑の判決が言い渡される可能性のある事件、又は第百五十六条に規定する事由のいずれかに該当する場合には、省直近上級の人民法院の許可又は決定を経て、さらに三月延長することができる。特別の事情によりさらに延長する必要がある場合には、最高人民法院に報告してその許可を求める。
2 人民法院の管轄が変更された事件については、変更後の人民法院が事件を受理した日から審理の期間を起算する。
3 人民検察院が追加捜査を行う事件については、追加捜査が終結して、事件を人民法院に移した後、審理期間を改めて起算する。

第二百三条 人民検察院は人民法院が事件の審理にあたり、法律に定める訴訟手続に違反していることを発見した場合、 人民法院に対して、 是正意見を提出する権利を有する。

第二節 自訴事件

第二百四条 自訴事件は、次の各号に掲げる事件とする。
一(被害者側の)告訴を待って処理する事件。
二 被害者が証明できる証拠を有する軽微な刑事事件。
三 被害者が、被告人の被害者に対する人身又は財産的権利を侵害した行為について、法により刑事責任を追及すべきことを証明する証拠を有するにもかかわらず、公安機関又は人民検察院が被告人の刑事責任を追及しなかった事件。

第二百五条 人民法院は、自訴事件について審理した後、次の各号に掲げる事由に応じてそれぞれ処理する。
一 犯罪事実が明らかで、十分な証拠がある事件については、開廷し、裁判を行わなければならない。
二 犯罪の証拠が不十分な自訴事件については、自訴人が追加的な証拠を提出できないときは、自訴人を説得して自訴を撒回させるか、又は裁定により却下しなければならない。
2 自訴人が、法による二回にわたる召喚に対して正当な理由なくして出頭を拒み、又は法廷の許可を受けず中途退廷したときは、自訴を撒回したものとして処理する。
3 法廷での審理の過程において、裁判官が証拠に疑いを持ち、調査し、確認する必要があるときは、第百九十一条の規定を適用する。

第二百六条 人民法院は、自訴事件について、調解を行うことができる。自訴人は、判決の宣告があるまでは、被告人と自ら和解し、又は自訴を撤回することができる。第二百四条第三号に規定する事件については、調解を適用しない。
2 人民法院による自訴事件の審理期間については、被告人が身柄を拘束される場合は、第二百二条第一項、第二項の規定を適用し、身柄を拘束されない場合は、受理後の六月以内に判決を宣告しなければならない。

第二百七条 自訴事件の被告人は、訴訟の過程において、自訴人に対し反訴を提起することができる。反訴には自訴の規定を適用する。

第三節 簡易手続

第二百八条 基礎人民法院が管轄する事件は、次の各号に掲げる要件を満たす場合、簡易手続を適用し、裁判することができる。
一 事件の事実が明らかであり、証拠が十分である場合。
二 被告人が自らの犯行を認め、公訴された犯罪の事実に異議を持たない場合。
三 被告人が簡易手続の適用に異議を持たない場合。
2 人民検察院は公訴を提起するとき、人民法院に対し簡易手続の適用を提言することができる。

第二百九条 次の各号に掲げる事由のいずれかに該当する場合には、簡易手続を適用しない。
一 被告人が視覚障害者、聴覚障害者、若しくは言語機能障害者又は意思能力をまだ完全に失っていない精神上の障害を持っている者である場合。
二 重大な社会的影響を持つ場合。
三 共同犯罪事件のうち被告人の一部が罪を認めない又は簡易手続の適用に異議を持
つ場合。
四 その他簡易手続を適用して審理をすべきでない場合。

第二百十条 簡易手続を適用して審理する事件については、懲役三年以下の判決が言い渡される可能性のある場合、合議体を構成して審理することができ、裁判官一名が単独で裁判することもできる。懲役三年以上の判決が言い渡される可能性のある場合、合議体を構成して裁判をしなければならない。
2 簡易手続を適用して審理する公訴事件については、人民検察院は担当者を選任・派遣し、法廷に出席させなければならない。

第二百十一条 簡易手続を適用して審理する事件については、裁判官は被告人に、公訴された犯罪の事実に対する意見を質問し、被告人に簡易手続を適用して審理する法律規定を告知し、並びに被告人に簡易手続を適用して審理することに同意するかどうかを確認しなければならない。

第二百十二条 簡易手続を適用して審理する事件については、被告人及びその弁護人は、裁判官の許可を得て、公訴人、自訴人及びその訴訟代理人と相互に弁論することができる。

第二百十三条 簡易手続を適用して審理する事件については、この章第一節に定める送達期間、被告人の尋問、証人又は鑑定人の尋問、証拠の提示及び法廷の弁論手続に関する規定による制限を受けない。但し、判決を宣告する前に、被告人が最後に陳述する意見を聴取しなければならない。

第二百十四条 簡易手続を適用して審理する事件については、人民法院は、事件を受理した後二十日以内に審理して終結させなければならない。懲役三年以上の判決が言い渡される可能性のある場合には、一月半まで延長することができる。

第二百十五条 人民法院は、審理の過程において、簡易手続の適用が相当でないことが判明したときは、この章第一節又は第二節の規定により、改めて審理しなければならない。

第三章 第二審手続

第二百十六条 被告人、自訴人及びその法定代理人は、地方各級人民法院の第一審判決又は裁定を不服とする場合、書面又は口頭で直近上級の人民法院に上訴する権利を持つ。被告人の弁護人又は近親者は、被告人の同意を得て、上訴することができる。
2 附帯民事訴訟の当事者及びその法定代理人は、地方各級人民法院の第一審の判決又は裁定の中の附帯民事訴訟の部分について、上訴することができる。
3 被告人の上訴権は、いかなる口実をもってしてもこれを奪ってはならない。

第二百十七条 地方各級人民検察院は、同級の人民法院の第一審判決又は裁定が確実に誤りであると認めたときは、直近上級の人民法院に抗訴を提出しなければならない。

第二百十八条 被害者及びその法定代理人は地方各級人民法院の第一審判決を不服とするときは、判決書を受け取った日から五日以内に、人民検察院に抗訴を提出するよう請求する権利を有する。人民検察院は、被害者及びその法定代理人の請求を受理した日から五日以内に、抗訴するか否かの決定を行わなければならず、且つ請求人に通知しなければならない。

第二百十九条 判決を不服とする上訴及び抗訴の期間は十日、裁定を不服とする上訴及び抗訴の期間は五日とし、判決書又は裁定書を受け取った翌日から起算する。

第二百二十条 被告人、自訴人、附帯民事訴訟の原告及び被告が、原審の人民法院を通して上訴した場合は、原審の人民法院は三日以内に上訴状を事件記録及び証拠とともに直近上級の人民法院に移送し、同時に上訴状謄本を同級の人民検察院及び相手方当事者に送付しなければならない。
2 被告人、自訴人、附帯民事訴訟の原告及び被告が第二審の人民法院に直接上訴した場合は、第二審の人民法院は三日以内に上訴状を原審の人民法院を通して、同級の人民検察院及び相手方当事者に送付させなければならない。

第二百二十一条 地方各級人民検察院が同級の人民法院の第一審判決又は裁定に対して抗訴する場合は、原審の人民法院を通して抗訴状を提出するとともに、抗訴状謄本を直近上級の人民検察院に送付しなければならない。原審の人民法院は、抗訴状を事件の記録及び証拠とともに直近上級の人民法院に移送すると同時に、抗訴状謄本を当事者に送付しなければならない。
2 上級の人民検察院は、抗訴を不当と認めた場合は、同級の人民法院に対する抗訴を取り下げるとともに、下級の人民検察院に通知する。
第二百二十二条 第二審の人民法院は、第一審判決が認定した事実及び適用した法律について全面的審査を行わなければならず、上訴又は抗訴の範囲に限定されない。
2 共犯の事件で一部の被告人のみが上訴したときは、事件全体について審査し、一括して処理しなければならない。

第二百二十三条 第二審の人民法院は、次の各号に掲げる事件については、合議体を構成して開廷し、審理しなければならない。
一 被告人、 自訴人及び法定代理人が第一審で認定された事実、 証拠に異議を申立て、犯罪の認定及び刑の量定に影響を及ぼすおそれのある上訴事件。
二 被告人が死刑の判決を言い渡された上訴事件。
三 人民検察院が抗訴した事件。
四 その他開廷して審理すべき事件。
2 第二審の人民法院は、 開廷せずに審理することを決定した場合には、 被告人に質問し、その他の当事者、弁護人、訴訟代理人の意見を聴取しなければならない。
3 第二審の人民法院は、上訴又は抗訴の事件について、事件の発生地又は原審人民法院の所在地で開廷し、審理することができる。

第二百二十四条 人民検察院が抗訴を提出した事件又は第二審の人民法院が開廷して審理する公訴事件については、同級の人民検察院は、担当者を選任・派遣して法廷に出席させなければならない。第二審の人民法院は、開廷後、速やかに人民検察院に事件記録を閲覧し審査するよう通知しなければならない。人民検察院は、一月以内に閲覧・審査を終了させなければならない。人民検察院による事件記録の閲覧・審査期間は審理の期間に算入しない。

第二百二十五条 第二審の人民法院は、第一審の判決を不服とする上訴又は抗訴事件について、審理を経た後、次の各号に掲げる事由に従い、それぞれ処理しなければならない。
一 原判決の事実認定及び法律の適用が正しく、量刑が適当な場合には、上訴又は抗
訴棄却の裁定を行い、原判決を維持しなければならない。
二 原判決の事実認定に誤りはないが、法律の適用に誤りがあるか、又は量刑が相当
でない場合には、判決を改めなければならない。
三 原判決の事実が明らかでないか、又は証拠が不十分な場合、事実を調査し、明ら
かにした後、判決を改めることができる。また、原判決破棄の裁定を行い、原審の
人民法院に差戻し、再審理させることもできる。
2 原審の人民法院が、前項第三号の規定により差戻され、再審理する事件について判決を下した後、被告人が上訴を提起するか又は人民検察院が抗訴を提起する場合には、第二審の人民法院は法により判決又は裁定を下さなければならず、原審の人民法院に差戻し、再審理させてはならない。

第二百二十六条 第二審の人民法院は、被告人又はその法定代理人、弁護人若しくは近親者が上訴した事件を裁判するに当たって、被告人の刑を重くしてはならない。第二審の人民法院が原審の人民法院に差戻し再審理する事件には、新たな犯罪事実があり、人民検察院が追起訴する場合を除き、原審の人民法院は、被告人の刑を重くしてはならない。
2 人民検察院が抗訴するか、又は自訴人が上訴した場合は、前項の規定による制限を受けない。

第二百二十七条 第二審の人民法院は、第一審の人民法院の審理が次の各号に掲げる法の定める訴訟手続違反の一つに該当する場合には、原判決を破棄し、原審の人民法院に差戻し、再審理させなければならない。
一 この法律の公判手続の規定に違反した場合。
二 忌避制度に違反した場合。
三 当事者の法の定める訴訟上の権利を剥奪し、又は制限したため、公正な裁判に影響するおそれのある場合。
四 裁判組織の構成が適法でない場合。
五 その他法律に定める訴訟手続に違反したため、公正な裁判に影響するおそれのある場合。

第二百二十八条 原審の人民法院は、差戻された再審理の事件については、別に合議体を構成して、第一審の手続に従って裁判しなければならない。再審理後の判決に対しては、第二百十六条、第二百十七条、第二百十八条の規定により上訴又は抗訴することができる。

第二百二十九条 第二審の人民法院は、第一審の裁定を不服とする上訴又は抗訴について、審査を経た後、第二百二十五条、第二百二十七条及び第二百二十八条の規定に照らして、それぞれの事由に基づいて裁定に対する上訴若しくは抗訴を棄却するか、又は原裁定を破棄若しくは変更しなければならない。

第二百三十条 第二審の人民法院が原審の人民法院に差戻し再審理する事件については、原審の人民法院は、差戻しの事件を受け取った日から、審理の期間を改めて起算する。

第二百三十一条 上訴又は抗訴の事件に関する第二審の人民法院の裁判手続については、本章に定める場合を除いて、第一審手続の規定を準用する。

第二百三十二条 第二審の人民法院は、上訴及び抗訴の事件を受理した後、二月以内に裁判を終了しなければならない。死刑の判決が言い渡される可能性のある事件又は附帯民事訴訟の事件で、第百五十六条に定める事由の一つに該当する場合は、省、自治区又は直轄市高級人民法院の許可又は決定を経て、さらに二月の延長ができる。但し、特別な事情により延長の必要がある場合は、最高人民法院に報告し、許可を求める。
2 最高人民法院が受理する上訴及び抗訴事件の審理期間は、最高人民法院が決定する。
第二百三十三条 第二審の判決及び裁定、並びに最高人民法院の判決及び裁定は、いずれも終審の判決及び裁定となる。

第二百三十四条 公安機関、人民検察院及び人民法院は、封印、差押え、若しくは凍結とした被疑者又は被告人の財産、物品及びその利子について、調査のために適切に保管しなければならず、台帳を作成し、事件の書類とともに移送しなければならない。いかなる単位及び個人も、これを流用し、又は密かに処分してはならない。被害者の合法的な財産については、適時に返還しなければならない。禁制品又は長期に保存しえない物については、国家の関係規定によって処分しなければならない。
2 証拠として用いる物については、事件の書類とともに移送し、移送できない物については、台帳、写真又はその証明文書を事件の書類とともに移送しなければならない。
3 人民法院の言い渡した判決が効力を生じた後、関係機関は、判決に基づき、封印、差押え、凍結された財産、物品及び利子について処理する。封印、差押え、凍結された財産、物品及び利子については、法により被害者に返還するものを除いて、すべて国庫に納入する。
4 司法に関わる職員が、封印、差押え又は凍結されている財産、物品及び利子を横領し、流用し、又は密かに処分した場合については、法により刑事責任を追及する。犯罪とならない場合は、その者を処分する。

第四章 死刑再審手続

第二百三十五条 死刑は、最高人民法院が許可する。

第二百三十六条 中級人民法院が死刑の判決を下した第一審事件について、被告人が抗告しない場合は、高級人民法院が再審査した後、最高人民法院に報告して許可を得なければならない。高級人民法院が死刑判決に同意しない場合は、自ら裁判するか、又は差戻して再審理させることができる。
2 高級人民法院が第一審として死刑の判決を下し、被告人が上訴しない事件、及び第二審として死刑の判決を下した事件については、いずれも最高人民法院に報告して許可を得なければならない。

第二百三十七条 中級人民法院が二年の猶予期間付き死刑判決を下した事件については、高級人民法院がこれを許可する。

第二百三十八条 最高人民法院が死刑事件を再審査するとき、又は高級人民法院が猶予期間付き死刑事件を再審査するときは、裁判官三名で合議体を構成して行わなければならない。

第二百三十九条 最高人民法院が死刑事件を再審査するとき、死刑の許可又は不許可の裁定を下さなければならない。 死刑の不許可とされた場合には、 最高人民法院は差戻し、改めて裁判させるか、又は裁判を改めることができる。

第二百四十条 最高人民法院が死刑事件を再審査するとき、被告人に質問しなければならず、弁護士である弁護人が要請する場合は、弁護士である弁護人の意見を聴取しなければならない。
2 死刑事件の再審査の過程において、最高人民検察院は、最高人民法院に意見を提出することができる。最高人民法院は死刑の再審査結果を最高人民検察院に報告しなければならない。

第五章 裁判監督手続

第二百四一条 当事者、法定代理人及び近親者は、すでに法的効力を生じている判決及び裁定について、人民法院又は人民検察院に上訴することができる。但し、これによって判決及び裁定の執行は停止されない。

第二百四十二条 当事者、法定代理人及び近親者の上訴が、次の各号に掲げる事由の一つに該当する場合には、人民法院は改めて裁判をしなければならない。
一 原判決又は裁定の認定した事実につき、確かな誤りを証明する新たな証拠があり、犯罪の認定及び刑の量定に影響を及ぼす可能性のある場合。
二 犯罪の認定又は量刑に用いた証拠が不確実若しくは不十分で、法により排除すべきか、又は事実を証明する主たる証拠相互間に矛盾のある場合。
三 原判決又は裁定に法律適用の誤りがある場合。
四 法律が規定する訴訟手続きに違反し、公正な裁判に影響を及ぼす可能性のある場合。
五 裁判官が当該事件を審理するに当たって、職を汚して賄賂を受け取り、私情にとらわれて法律を悪用し、又は法を曲げて不正な裁判をした行為がある場合。

第二百四十三条 各級人民法院院長は、すでに法的効力を生じている当該法院の判決又は裁定について、事実認定又は法律適用に関する確かな誤りが判明した場合には、裁判委員会に提出して処理させなければならない。
2 最高人民法院は、すでに法的効力を生じている各級人民法院の判決又は裁定について、上級の人民法院は、すでに法的効力を生じている下級の人民法院の判決又は裁定について、確かな誤りが判明した場合には、自ら裁判するか、又は下級の人民法院に再審を命ずる権限を有する。
3 最高人民検察院は、すでに法的効力を生じている各級人民法院の判決又は裁定について、上級の人民検察院は、すでに法的効力を生じている下級の人民法院の判決又は裁定について、確かな誤りが判明した場合には、裁判監督手続に基づいて同級の人民法院に抗訴を提出する権限を有する。
4 人民検察院が抗訴した事件について、抗訴を受理した人民法院は、合議体を構成して改めて審理しなければならず、原判決の事実が明らかでないか又は証拠が不十分である場合には、下級の人民法院に再審を命ずることができる。

第二百四十四条 上級の人民法院は、下級の人民法院に再審を命じるとき、原審の人民法院以外の下級の人民法院に審理させるよう命じなければならない。原審の人民法院による審理が最も適切である場合には、原審の人民法院に再審を命じることができる。

第二百四十五条 人民法院が裁判監督手続に基づいて改めて裁判する事件については、原審の人民法院が審理する場合、別に合議体を構成して行わなければならない。第一審事件であったものは、第一審手続に従って裁判を行わなければならず、その判決又は裁定については、上訴又は抗訴することができる。第二審事件であったか、又は上級の人民法院が自ら裁判した事件は、第二審手続に従って裁判を行わなければならず、その判決及び裁定は、終審の判決及び裁定である。
2 人民法院が開廷して審理する再審の事件については、同級の人民検察院は、担当者を選任・派遣し、法廷に出席させなければならない。

第二百四十六条 人民法院が再審を決定する事件で、被告人に対する強制措置を講じる必要がある場合には、人民法院は、法により決定する。人民検察院が抗訴を提起した再審の事件で、被告人に対する強制措置を講じる必要がある場合には、人民検察院は法により決定する。
2 人民法院は裁判監督手続きに基づいて裁判する事件については、原判決、裁定の執行の中止を決定することができる。

第二百四十七条 人民法院が裁判監督手続に基づいて改めて審理する事件については、自ら裁判、再審を決定した日から三月以内に裁判を終結しなければならず、期間を延長する必要のある場合にも、六月を超えてはならない。
2 抗訴を受けた人民法院が裁判監督手続で審理する抗訴事件について、その審理期間は、前項の規定による。下級の人民法院に再審を命ずる必要のある場合は、抗訴を受理した日から一月以内に決定を行わなければならず、下級の人民法院による事件の審理期間は前項の規定による。